こんにちは。小根山です。
私が現社長の後継ぎとして勤めはじめてから、13年ほど経ちましたが、現場の様々な仕事を通じて覚えた事などが多くの方々の役に立てればと思い、発信したいと思います。
今回は、
【砥石の正しい使い方】
についてお話しようと思います。
早速ですが、鋳物のバリ取りや堰跡を平らに削るのって、大変ですか?
「そんなん、大変に決まっとるがな。。。ハッキリ言ってキツいよ!」
と怒られそうですが、、
そうです。正直かなりの重労働の部類に入ると思います。私自身慣れるまでは大変でした。。
おまけに弊社では、ステンレス鋳鋼の仕上げが主ですので、いわゆる難削材と呼ばれるステンレスはグラインダーと砥石で削る場合、目詰まりが激しいのでコツを掴むまではベテランの倍以上かかってました。

ですが、そのコツを掴めれば体力的な慣れは必要(大きいグラインダーは割と重い。。)ですが、びっくりするほど楽になります。
そのコツを3つ、私の経験則からですがお話しします。
まず1つめ、
砥石で「削る」というより、砥石を「喰い込ませる」ということ。
2つめ、
砥石のオイシイところを使うということ。
3つめ、
無理に砥石を押しつけ過ぎても削れないということ。
そして1〜3は繋がっています。
順を追って簡単に説明します。
1)喰い込ませるとは、単純に砥石を立てるということです。立てると言っても30度くらいでしょうか。立て過ぎはだめです。危ないです。
そしてこれは砥石が新しいときは喰い込みすぎてしまいますので、ある程度小さくなり周速が足りなくなってきたときに活用します。
うまく喰い込んでいるときは砥石の減りも早くなりますが、ここがミソです。手に伝わる感覚に集中しましょう。
2)砥石のオイシイところで削るとは、一般的な砥石には「ガラスクロス」という補強剤が入っていますが、これがワーク(研削面)に当たっていないときのことを指します。
この時の砥石(ワークに砥石だけが当たっているとき)は寝かせ気味にして、広範囲に当てますと最も効率良く削ることができます。そしてクロスが顔を出してきたらまた立てて喰い込ませ、砥石を減らします。基本的にはこの繰り返しです。
3)なぜ押しつけ過ぎてもダメかと言いますと、砥石の強度にもよりますが、粒が尖っている状態のまま脱落してしまう可能性が高いのが一番です。
グラインダーの種類によっては回転が落ちてしまい非効率的ですし、無理に力を入れることで平らに削れずガタガタになり修正に時間がかかるなどがあります。
何よりも疲れますよね。ずっと続けられないですし、疲れれば集中力も落ちて怪我のリスクも高まります。
間接的な影響もあるのは間違いありませんので、適度に力を抜くことが重要です。
以上、鋳物を仕上げる際に必ず使用する砥石の正しい使い方について説明させていただきました。
ある程度慣れないとわからない感覚的な部分もあるかと思いますが、私が怪我なく安全にかつ効率的に仕事を進めるにはどうするべきか毎日考え、グラインダーを握り続けてきて気づいたことを多くの方と共有できたらとても嬉しいです。
別の機会に今度はグラインダーを安全に使用するための持ち方などについても書いていこうと考えています。
最後までお付き合い有難う御座いました。それではご安全に!
宜しくお願い致します。
