事故を未然に防ぐために基本的なこと
使用する機器のメンテナンス
・吊り具(チェーン、ワイヤー、クレーン)のチェック
チェーンやワイヤーに折れ、曲がり、へたり等が無いか。
損傷が見つかった場合、速やかに破棄して新しく交換します。
溶接等で損傷箇所を補修して再利用は絶対にしません。
・溶接機やガウジング機の使い方に無理はないか。
適切な電流で適切な使い方をできているか。基本的なことは意外と当事者では気づかないこともありますので、相互にチェックして見落としのないように気をつけています。
・溶接機やガウジング機の各種配線は正しく接続されているか。
比較的大きな電流を流す機械ですので、配線の長さ、太さは適当かどうかと、接続箇所がゆるんでいないか。被覆が破けて漏電の危険性がないか、異常に気づいたらすぐに作業の手を止め、報告を義務づけています。

各種グラインダーのチェック
・振動や砥石が回転している際のブレはひどくなっていないか。
その他「異常な音」が出ていないか。弊社では常に耳栓をしていて「音」には気づきにくいですが、それでも日々注意を払うことが重要です。
また、研削作業中に火花が出る方向には必ずついたてを置き、他の作業者のブースまで飛ばないように注意し、切り子の飛散を最小限に留めるよう指示しております。
切断作業にアークエアガウジング機を使用してますが、トーチから出た圧縮空気がどこに向かっているのか、切断時にスパッタがどう飛ぶのかをよく考え、むやみやたらな切り方はせず、効率と安全の両面からベストな方法を常に模索しています。
全ての作業時には防塵マスク(規格RL2)の着用義務
- 研削作業にはヘルメットと防塵ゴーグルの着用義務
- 溶接、ガウジング作業時には遮光器具の着用義務
を徹底しています。どんなに忙しくても体調が悪い時は無理せず休養するように促しております。
仕事のカバーはいくらでもできますが、万が一があった場合その人の代わりはいないからです。
ストレスを溜めない環境づくり
ここが何よりも重要だと考えています。
弊社では結論、大前提として
【安全を考えた作業(その作業に対する身体的、精神的疲労度も含める)ではその目標を到底達成できないのであれば絶対に無理はさせない】
と決めています。
ざっくり簡単に言うと、『どんなに急いでも終わらない仕事を気合い根性で終わらせるというのはもうやめよう。』ということです。
効率を求めることは重要ですが。
そもそも、事故の原因を深掘るとやはりストレスからです。
では、仕事や日常で一番ストレスを感じるのはどんなときでしょうか。
それは、【急かされているとき】です。
難しいことや新しいことにチャレンジしているときのストレスとは類がちがいます。
どんなに簡単な作業でも急かされればものすごくストレスに感じてしまい、量があればなおさら心に余裕が無くなり、心に余裕が無ければ人は感情に流されやすくなって冷静な判断ができなくなります。
イライラしてつい雑な作業になってしまった結果、事故につながることはよくあることですよね。
しかも厄介なことにイライラとした感情は伝染します。伝染してしまうと和も乱れてしまいます。

目標達成までの効率を考えることでクリアできる課題ならばいいのですが、単に急がせるということでは仮に同じ時間で終わったとしても、まるで質が違うのは当たり前ですよね。残念ながら次につながりません。
ですので、弊社では『一見難しそうな内容でも細分化してみてクリアできそう』なら喜んでチャレンジしますが、どうしても難しいのであれば勇気を持ってお断りさせていただいております。
もちろんお客様の都合上、急ぎの仕事は必ずあります。
そんな時でもしっかり対応できるよう、常に余裕を持たせた段取りをすることを心がけています。
余談ですが、弊社では休憩時のコーヒー、お茶は飲み放題。せんべい、ナッツ類などのおやつも食べ放題です。
体力的に大変な仕事を任せているのですから当然です。
ワークライフバランスを実現するための弊社の取り組みとその理由
まず基本的なことです。
ほぼ週休二日です。土曜は月に一回程度。ただ祝日はお客様との兼ね合いもあるので出勤です。
土曜出勤の稼働時間は8:30〜15:35まで。
残業はしません。
休憩時間は90分〜95分になります。
そして残業は一日に1時間までです。
それ以上は基本的に無しです。
なぜ残業が1日1時間までと決まっているのか。
理由があります。
ワークライフバランスの実現にもつながっています。
「鋳仕上げ」という作業は、一台4kg以上ある高周波グラインダーという、いわゆる手持ちの研削機に(サンダーともいいます。)砥石を取り付けて、「鋳物」という主に鉄を溶かして型に流し込み、固まった後にできたとても硬いものを削る、体力が必要な仕事になります。
一台4kgです。4kgの鉄アレイを想像してみてください。
それに砥石がついていて回転しています。もちろん振動だってありますし、音だって大きいです。
もう一度想像してみてください。それを1日8時間、週/5日、月/22日、年間220日以上握り続けて縦横斜めに動かし続けます。(実際にはずっとではないですけど)
いかがでしょうか。
「とても疲れそう。。」
ということが容易に想像できるはずです。
控えめに言っても疲れます。
しかも砥石が高速で回転しています。
疲れ切ってしまって集中力を失い、うっかり回転刃に触ってしまえばいくら頑丈な革手袋をしていたところでそんなものは簡単にズタズタです。
心までもがズタズタになってしまいます。痛い思いをしても平然としていられる人はそうそういません。
そのような危険な作業を、本音を言えば1分1秒たりとも残業させたくありません。

ですので弊社ではまず、8:00〜17:00で終わらせるにはどうしたら良いかを一生懸命考えます。
ただ仕事をこなすだけでは何の意味もありません。
その上で残業の日は残り1時間をどう有効に使うかを考えます。
残業は1時間までというのはもう何年も前から導入しています。
そしてこれからはテクノロジーの力も借りて残業ゼロを目指します。
なるべく17時で仕事を終わらせることに集中し、プライベートの時間を有意義に使うための余力を残せるような働き方を推進しています。
組織を運営するために命にも等しい時間をいただいている。
そのことへの感謝の気持ちは経営者として絶対に忘れてはいけません。
副業も当然OKです。
むしろ推奨しています。
プライベートが充実すれば必然と仕事にも精がでます。なぜなら心が充実するからです。(個人的には「働く」と言う行為は大好きですので一生働きたいと考えております)
仕事とプライベートのどっちが優先かは問いません。それは個人の自由です。
仕事も遊びもどちらも質高く人生を過ごす為に、弊社ができることを一つずつ実現して参る所存でございます。
